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『世界が君に優しくないから僕は哀しいんだ。
君は幸せになるべき人なのに、優しくて僕達を温かくしてくれるから、
君には温かい場所で笑ってて欲しいと望むよ。』


『忘れちゃいけない"ゆめ"があって、それは哀しくも私達を繋ぐ。
"ゆめ"を止めたいのに歩いていくから、私は、、世界を殺したんだ。
そして、自分も壊れて行くの。』


『貴方に嘗て慕った彼の面影を見て、忘れていた恋慕を思い出してしまった。
今更、思い出したところで何ができるというの。
ただ胸が痛むだけの話なのに。』


『紅くなる世界はいずれ冷酷な黒い世界に潰されてしまうんだよ。
それは自然界も人間界も同じことなのさ。』


『気づいてしまえば事実など呆気無いものなんだと、知らされた。
無駄なモノを持ってしまったのだと気づかされてしまったんだ。
どうしたらいい。どうしたら楽になる。』


『アタシがしてるのは逃避。もう心が傷付きたくないから。
軋む声が、錆びてく音が、アタシを弱くする。
独りは怖いから、信じてはみる。
けどキミも離れるわ。いつか必ず。』


『人は愚か。けれど、ヒトが愛おしい。
信じるのをやめたいと思えど、人が大切になるのだから。
好いた人は多い。失いがたい者は数えきれぬ。
今は平和ではなく、哀しみに溢れているけれど、守る術は多数ある。
誰某、幸あらんことを。
誰某、悲愴少きことを。
誰某、笑み多きことを。
誰某、神の加護あらんことを。
今、神に祈らん。生きる者に至福が訪れんことを。』


『数え切れないくらい闇に犯されてしまえば、残るのは人形だけだと、
虚実を知る君が囁いた。
それは、雪が地面を隠そうと必死に重なる夕方のこと。
君は冷えなければいけない。』